メガネザル
メガネザルは小さくて、丸くて、毛がモフモフでかわいいですね。
でもバッタや小さなトカゲなどにとっては恐ろしい動物です。
バッタさんの独り言を聞いてみましょう。
「やつが、かわいいだって? とんでもない。やつは後ろを向いていても、頭がくるっと180度回転するんだ。悪魔憑きみたいで気色悪いぞ。いつも大きな目で俺たちを探し回っているんだ。夜目はきくし、見つかったら最後、遠くから一っ飛びで飛んできて、ガブリさ。くわばらくわばら。」
メガネザルは体は猿、目は異常に大きく、首はフクロウ、尻尾はネズミ、脚はカエル。そのため現地の人はお化けと呼んでいるそうです。
なお目には夜行性動物特有の反射膜が無いため、人の目のように光を当てても光りません。反射膜の無い欠点を、目の大きさでカバーしているのです。
キーウィ
ニュージーランドの国鳥キーウィはまん丸くて、かわいいですね。オスの鳴き声がキーウィと聞こえることからマオリ族がキーウィと名づけたそうです。キーウィの住むニュージーランドの地では、昔は天敵がいなくてキーウィの楽園でした。しかしヨーロッパ人によって持ち込まれた犬や猫、オコジョなどによって数が減っていて、今は手厚く保護されています
ニュージーランドの人たちもキーウィと呼ばれたりするそうですが、決して蔑称ではなく愛称だそうです。
みんなキーウィが大好きです。土の中の虫さん(蜘蛛、みみずなど)を除いては。何せすごい鼻で虫のにおいをかぎつけるのだから。
果物のキーウィはキーウィ鳥に似ているから、キーウィと呼ばれるようになったそうです。キーウィ鳥が先輩です。
貴婦人になった悪魔(ウスバカゲロウ)
先日、窓に薄緑色の虫が張り付いていました。ウスバカゲロウでした。このウスバカゲロウ、名前はカゲロウとなってますが外見が似ているだけでカゲロウでは有りません。本物のカゲロウは尻尾が三つに分かれているので、すぐわかります。
カゲロウは成虫になってわずか数時間のはかない命と言われていますが、ウスバカゲロウは2~3週間ほど生きるそうです。
ウスバカゲロウ
さて風に揺られて、はかなげに飛んでいるウスバカゲロウ、実はその幼虫は蟻地獄のヌシなのです。ダニのようなずんぐりした体に大きなあごを持っていて、砂地に穴を掘って、落ちてきたアリやダンゴムシに噛みつき、体液を吸って放り捨てるというおぞましさです。そのあごからは猛毒を出して、獲物の体を溶かすそうです。
それがあんなほっそりとした姿に変身するとは。人間の美しい女性にも、似たようなのがいるかもしれません。気を付けねば、、、。
なおウスバカゲロウの幼虫は忍耐強くて、ひと月でも、ふた月でも何も食べずにじっと待つそうです。アリジゴク稼業も大変なのだから悪魔呼ばわりしないでちょうだい。キィー!(金切声)
ハリネズミ(かわいいけれど毒蛇に勝つ)
ハリネズミのぬいぐるみが人気です。ストレス社会の中で癒しを求める人が増えているためでしょうか。聞くところでは日本中にハリネズミ・カフェができていて、ハリネズミに触ったり、一緒に写真撮影したりできるそうです。まるで映画スターみたいです
ところでハリネズミの背中の針は実は毛が集まって硬くなったものです。手で触ると痛そうに見えますが、実際はゴワゴワしていると感じる程度だそうです。
食べ物は雑食で何でも食べ、毒蛇やサソリも捕まえます。ハリネズミはそれらの猛毒に対して耐性があるので噛まれても平気です。危険になると針で威嚇したり、ボールのように体を丸めて身を守ります。しかし針の無い頭を虎やワシに狙われてひっくり返されると、おなかが柔らかいのでひとたまりもありません。弱肉強食の世界は非情なものです。
かわいらしいハリネズミちゃんは5千円から5万円くらいで買えます。ペットとして検討してみてはいかがでしょうか。
スカンク 猛獣に勝つ
悪臭を発することで有名なスカンクは、危険を感じると肛門腺から分泌液を噴出させます。そのひどい匂いで猛獣をも撃退します。一度、その匂いが付いたら、洗ってもなかなか取れないらしく、衣服ならば捨てるしかないそうです。この無敵に見えるスカンクですが猛禽類にはかないません。なぜでしょうか。猛禽類は鼻が悪いので、そんな匂いは何の関係もありません。鼻が悪いことが幸いしているのです。
なおアメリカにスカンクのにおいを全然臭いと感じない人がいるそうです。バラの香りのようだと言っています。スカンクのメスは、この匂いを嗅ぐとうっとりするみたいです。もしかして、この人、前世はスカンク?
悪臭の成分は科学的にはブチルメルカブタンという物質です。目に入れば一時的に失明するほどの恐ろしい物質です。
スカンクからヒントを得て、バカな科学者が化学兵器を作り、イスラエルでデモ隊に使われたそうです。そういう科学者はスカンクに悪臭をかけられたらよいのです。頭はもっと別のところで使わなくては。
スカンク男のショーン ゲーリー氏
カメは万年と言うが
「鶴は千年、亀は万年」と言われ、縁起の良い動物とされる鶴と亀ですが、実際はどのくらい生きるのでしょうか。鶴は2,30年から長くて60年、亀は30年から200年くらいだそうです。
200歳のカメだと江戸時代 徳川家斉の頃の生まれです。黒船来航(1853年)より33年も昔になります。さすがに亀さんはすごいですね。
長寿の動物は概して心拍数と呼吸数が少ないのが特徴です。人間の心拍数は1分当たり60-70回 、呼吸数が18回ですが、亀は心拍数8回、呼吸数5回です。人間は怒った時、泣いたときには、心拍数も呼吸数も増えます。ですからストレスを少なくして、ゆったりした呼吸をするように努めれば長生きができそうです。
ハクビシンとジャコウネコ
ハクビシンが最近、都会で増えているそうです。白鼻芯の名前が示す通り鼻の上の白い線が特徴です。ジャコウネコ科の動物です。ジャコウネコと言っても猫ではありません。どちらかと言えば、犬と猫の中間ぐらいの存在です。ハクビシンは屋根裏に住み着いて糞をまき散らしたり、畑を荒らしたりするので日本では嫌われ者です。
一方、インドネシアの本家ジャコウネコは、おいしいコーヒー豆をたらふく食べさせてもらい優雅なものです。(ジャコウネコ談:とんでもない。実際は狭いかごに入れられて窮屈な生活をおくっているのじゃぞ。)コーヒー豆はジャコウネコの体内でふくよかな香りに変化し、皮を被ったまま体外に排出されます。その糞からコーヒー豆を取り出し、きれいに洗って乾燥させ、焙煎したのが最高級コーヒーのコピ・ルアクです。
一杯8千円を下らないと言われていますが、アマゾンでは50グラム3千円余りで売られています。天然物と養殖物の違いかもしれません。好奇心が強くてお金のある方は体験されてはいかがでしょうか?
なおジャコウネコの尻のところにある腺から採れる香料「シベット」は、薄められてシャネルの5番にも使われています。《女性の方、あなたはジャコウネコ様に頭が上がらないのだ。それに惑わされる男性も。》
ところでハクビシンも仲間なのだからハクビシン・コーヒーとか作れないだろうかと思って調べたら台湾ですでに開発されているそうです。
ハクビシン談。「日本人は優秀な頭を持っているのだから、僕らを害獣と決めつけないで活用の方法を考えてちょうだい。キューキュー」
百獣の王の悲しき定め
さて百獣の王ライオンも成長するまでは弱く、ハイエナやワシなどに命を狙われるので親は子を愛情深く見守り育てます。
しかし群れのボスの雄ライオンが外から来た雄ライオンに敗れた時、悲劇が起こります。血のつながらない子供たちは新たなボスに襲われて殺されることが多いそうです。ライオンの子殺しは有名な事実です。
母ライオンは、なすすべもなく、ただ見守るだけです。可哀そうな話ですが母ライオンは子供を殺されたことにより母乳が止まって発情が始まり、新たなボスの子供を産んでいくことになります。これも種族維持の本能だとか。
ボスとなった雄ライオンは狩りにもいかずにゴロゴロしています。雌ライオンは取ってきた獲物を雄ライオンに奪われ、その食事が終わるまで待たねばなりません。雄ライオンはまるで暴君です。とはいえ若い雄にいつ地位を奪われるやも知れず、不安にさいなまれ気の休まる間がありません。人間で言えば乱世の戦国大名みたいなものでしょうか。
オオカミ魚(チップ・カムイ)はアイヌの神様
先日、魚屋さんに行ったら大きくてグロテスクな魚が並んでいました。オオカミ魚(英語でウルフ・フィッシュ)でした。日本では東北、北海道などで捕獲されます。大きいものは体調が1メートルにもなります。硬い歯を持っていてサザエやカニなどをバリバリかみ砕いて食べるそうです。
日本人にはなじみの薄い魚ですが欧米では結構食べられていてイギリスの伝統料理のフィッシュ・アンド・チップスにも使われます。(日本での値段はネット販売で4900円から10500円、築地で千円という情報も有ります。)
なお余談ですがアイヌ語でシャケは言葉の前後を逆にしてカムイ・チップ(神魚)と呼ばれます。シャケは神様の与えてくださった恵み、オオカミ魚は神様の化身(海の主)といった感じでしょうか。
見かけによらず意外とおとなしく、味も淡白でおいしいそうですが、私は食べようとは思いません。神様のままにしておきたいような気がします。
アイヌの人はこの魚をチップ・カムイ(魚神)と呼んでいます。決して食べたりはせず酒を供えて(飲ませて)、海に返すそうです。この大きな口と歯で噛まれたら腕がちぎれて危ないので、すばやくこん棒でたたいて気絶させてから海に戻す漁師もいるそうです。
恐ろし気な口
タヌキvsアライグマ
飲食店の前にはよく信楽焼のタヌキが置いてあります。「他を抜く」という語呂と「太っ腹」「酒の徳利を持っている」などのひょうきんな姿が商売の縁起物として愛されてきました。
さてタヌキは日本や朝鮮など一部の地域にしか住んでいませんでしたが、今はロシアや北欧、ハンガリー、フランス、ドイツなどにまで徐々に生息範囲を広げています。英語ではラクーン・ドッグ、直訳でアライグマ犬と言います。しかしタヌキという動物自体を知らない欧米人が多いので、そのまま tanukiでもかまいません。
一方、北米大陸原産のアライグマはペットとして日本に持ち込まれ、事情で捨てられた個体が繁殖したもので、急速に数を増やしています。郊外に限らず町中にもたまに出没するほどです。アライグマはかわいい外見をしていますが農産物や飼っているコイなどを狙うので害獣と言われ嫌われています。
先日、山口県でメダカがペットショップの水槽から百匹ほど盗まれ、防犯カメラを調べたらアライグマが映っていました。犯人が人間でなかったのが救いですが、困ったものです。
なおアライグマは気性が荒く、場合によっては人を襲うのでむやみに近づいてはいけません。噛まれたら恐ろしい狂犬病の危険もあります。
士別町ホームページより
一方のタヌキは臆病なので人を襲ったりしませんが、最近は里におりてきて農作物を食い荒らすため、これも害獣扱いです。タヌキから見れば、山の上まで開発する人間が害獣なのです。タヌキの川柳「害獣、たぬきを害獣と言い」
よく似た形態の両者ですが、見分けかたを知っておきましょう。
同じ穴のむじな
タヌキとよく似た動物にアナグマがいます。日本アナグマは害獣として今も多く駆除されているため一部の生物学者より絶滅を危惧されています。さて、アナグマは丈夫な手のひらと鋭い爪を持っていて土を掘るのが得意です。イギリスでは入り口が100ヵ所以上、部屋数が50、長さが約1kmにも及ぶ巣が発見されています。まるで地下都市です。その穴をタヌキやキツネが良く利用します。お互いが敵対関係にあるわけではないようでアナグマとタヌキとキツネが同じ穴の中から出てくることもあるそうです。
狢(むじな)はアナグマの別名ですが、タヌキやハクビシンも総称して呼ばれます。「同じ穴のムジナ」と言う表現は、アナグマたちの生態から来た言葉です。しかしアナグマもタヌキもキツネも悪さばかりするわけではありません。キツネの恩返しとか、タヌキの恩返しとかいう民話もあります。
キツネは穀物を食い荒らす野ネズミを獲るため古来より益獣とされてきました。アナグマやタヌキもネズミを捕食します。またアナグマがいなければタヌキやキツネも困ってしまいます。動物の保護と管理は人間本来の有りかたではないでしょうか。
なおダックスフントという脚の短い犬がいます。ドイツ人がアナグマやウサギの狩りのときに、穴に逃げ込まれたら手も足もでないので、穴に入れる犬を作ったそうです。(ダックスはアナグマ、フントは犬という意味)。何もそういう奇形の犬を作らなくてもいいのにと思ってしまいます。犬のためにもアナグマのためにも。
余談ですがタヌキの肉は、けもの臭くてまずいそうですがアナグマの肉はかなりの美味だそうです。でもアナグマを取って食べるのはやめましょう!
BuNaさんのウェブサイト参照
タヌキ 対 きつね
タヌキと並んで日本人に親しみ深い動物にキツネがいます。タヌキそばとかキツネうどんとか美味しいですね。ところで化ける力は「 キツネ七化け、狸は八化け」と言われるようにタヌキがキツネより1枚上手だそうです。しかしタヌキが見下げられた感じでムジナと呼ばれているのに対しキツネはお稲荷さんとして神社の神様のように扱われていて格が違います。ちょっと不公平ですね。
ところで外人さんに人気の高い伏見稲荷大社にはキツネの像が一杯です。世の中にはお稲荷さんはキツネを祀っていると勘違いしている人もいるようですが、実際に祀られているのは宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)(別名は豊受姫神)です。宇迦とは穀物のことなので、稲作(五穀豊穣)の神と言うことになります。伊勢神宮外宮の祭神の豊受神ともつながっていて、伏見稲荷は伊勢外宮と親戚と言えなくもありません。キツネはその大神さまの眷属(使い)ですが、野山にいるキツネではなくて目に見えない霊的な存在です。
中国ではキツネは九尾のキツネ、なまめかしい美女に化けた妖怪のイメージが強いですが、日本ではかくも気高い存在です。
一般的にキツネ顔の人はずるそうという悪いイメージが有りますが、タヌキ顔の女性は愛嬌があると良いイメージが持たれています。
キツネうどんもタヌキそばもどっちもおいしいし、総合的にみれば、キツネとタヌキ、その勝負は引き分けかな?
いなばの白兎
因幡の白兎は古事記の有名な逸話です。隠岐の島に住むウサギが因幡の国に渡ろうと一計を案じてワニ(サメ)に言います。僕たちと君たちとどっちが数が多いか競争をしようじゃないかと。そこでワニを一列に並ばせるとウサギは数を数えながらぴょんぴょんとその頭を踏んでいきました。もう少しで渡り切るところで、うれしくなったウサギは実は陸に渡りたかったんだよ、君たちはバカだなあと言ってしまいました。怒ったワニはウサギの皮をはがして丸裸にしてしまいました。
そこに大国主の兄神たちが通りかかりました。ウサギが助けてくださいというと、海水につかってから風に当てれば良くなるぞ、と言うのでそのとおりにすると、皮がひび割れてもっと痛くなりました。そこに大国主の尊(みこと)が通りかかりました。わんわん泣いていたウサギから事情を聴くと、真水で体を洗いガマの穂を体に巻いて寝ころぶようにとやさしく教えてくれました。ウサギはすっかり治って毛がふさふさになりました。
結局のところ美しい八上比売(やかみひめ)に求婚に行った大国主の兄たちは姫にふられてしまいました。大国主の尊は姫と結ばれ国作りに励まれることになりました。
教訓1: 身から出た錆。ウサギの悪だくみがウサギに返ってきた。
教訓2: 意地悪には悪い結果が、親切には良い結果が返る。
他にも教訓は有るかも知れません。こういう逸話は大切に伝えてゆきたいものです。
イルカ(海豚)
イルカはくりくりした目をしていて水族館の人気者です。知能も高くて、脳の体の重さに対する比率(脳化指数)は人間0.89、イルカ0.69、チンパンジー0.3、犬0.14となっていて、人に次いで大きい動物です。そのため一部ではイルカ宇宙人説(シリウス星人)もあるほどです。
一方イルカの視力は0.01程度と言われ人間ならば眼鏡なしでは生活できないレバルなのですが、それを超音波測定による視覚化能力で補っています。右と左の脳を別々に動かして起きたり寝たりする能力も持っていて、外敵に対する備えも万全です。
イルカの目にうつる人間
イルカの声には癒しの作用もあると言われています。パソコン画面の中ですがイルカを見ていると夏の暑さも忘れられそうです。
エイ(マンタとアカエイ)
大海を悠然と泳ぐエイ、かっこいいですね。とりわけマンタと言うエイは体長5m~8mにもなり、その泳ぐ姿はどことなく米軍の戦闘機にも似ています。しかし性格は温厚でプランクトン食なのでダイバーたちの人気者です。
一方、海水浴場などの浅瀬で見かけるアカエイは尻尾にきつい毒を持っています。それゆえ砂地の浅瀬を歩くときは砂の下に隠れたエイを踏まぬよう注意が必要です。刺された時の痛さは腎臓結石よりひどいそうです。恐いですね。
万一、刺された場合には50度程度の熱い湯にさらすと毒が分解され痛みが緩和されるそうです。死ぬ危険性もある恐い毒なので、病院に急行しましょう。アカエイには近づかないのが賢明です。
ただ食用にすれば臭みが無くて、とてもおいしい魚だそうです。なお朝鮮ではガンギエイを発酵させて作ったホンオフェという高級食材が有ります。世界で2番目に臭いと言われていて、長い間掃除していない公衆便所の匂いに近いそうです。勇気のある方はどうぞ。
F22戦闘機
ムササビと人間
鼯鼠
ムササビやモモンガはリスの仲間で、高い木のある場所を好みます。そのため山の中の神社などで見かけられた方もあると思います。彼らは手足に大きな飛膜をもっていて、それを広げてグライダーのように滑空します。餌を取ったり、敵から逃げたりするためです。飛行距離はムササビは数十メートルから最長200メートル、モモンガは数十メートルから100メートルと言われています。
この姿にヒントを得て、ウイング・スーツ(ムササビスーツ)が開発されました。高い山やヘリコプターの上からダイバーたちが飛び降り、スーツを広げる姿はまさにムササビ人間です。しかし、かなりのスピードが出るので、最後はパラシュートを開いて着地します。またバランスを取るのが難しいため毎年死者が出ています。でも始めた人はやめられない魅力があるそうです。最近はジェットエンジン付きのものも出てきて、空飛ぶバイクも夢ではなくなってきました。
もしムササビと人間とが勝負すれば距離的には人間の勝ちですが、ムササビのように木から木に飛び移る芸当はできないので引き分けということにしましょう。それにしても人間は命知らずの大バカ者だ。(鷲さんの独言)
犬も災難?
ペリカンとハシビロコウ
ペリカンは長いくちばしを持ち、あごに大きな袋を持っている大型の水鳥です。その袋には弾力性があって水中で網のように広げて入ってきた魚を水ごと飲み込み、水だけ排水して食します。袋には10~11リットルもの水が入ります。主に魚や甲殻類を食べていますが、カツオドリなどの鳥を飲み込むこともあるそうです。
口に入るものを何でも食べようとする習性があって、眠っている犬や猫でも飲もうとする無法者(馬鹿者)です。しかし猫を飲み込もうとしたならばその鋭い爪で返り討ちにあいそうです。
一方、ペリカンの仲間のハシビロコウは巨大なくちばしをもっていて、そのユニークな顔が動物園で超人気です。この鳥は二本足で数時間でも、じっと立っています。ほとんど動かず気配を消しているところは忍者みたいです。食性は主に魚食ですがカエル、蛇、トカゲなども食べます。しかし餌を取るときの動きは驚くほど俊敏です。一見、飛べなさそうですが、実は100メートルから500メートルくらい飛ぶことができます。かわいい鳥?ですが絶滅危惧種に指定されています。
マヌルネコ
マヌルネコは世界最古の猫と言われ主に中央アジアに住んでいます。体長は50~65センチ、体重は3.3~5.3キロなので飼い猫ぐらいの大きさです。毛が体中にびっしりと生えていて、また脂肪が分厚いため零下50度の極寒に地面にへばりついても平気です。一般の猫と比べ耳の位置が低いため敵に見つかりにくく、また目の位置が高いので獲物を見つけやすくなっています。ひたすらじっとしているのが得意だよ。
マヌルネコは細菌も嫌うような厳しい自然環境の中で生きているため、細菌に対する抵抗力が弱く動物園に持ってくるとすぐ病気になるそうです。今は準絶滅危惧種になっています。何とか生き延びてほしいものです。
マヌルネコの尻尾は太くてタヌキみたいです。目の瞳孔は虎やライオンのように丸いので一般の猫とは違います。妹が昔飼っていた猫も瞳孔が縦長にならず真ん丸でした。マヌルネコの血を引いていたのかもしれません。
鼻が自慢の猿と鼻の無い猿
(天狗ザルと獅子鼻ザル)
天狗のような大きな鼻のテングザルはインドネシアのボルネオ島に、鼻が付いてるようで付いてないようなシシバナザルは中国やミャンマーの山岳地帯に住んでいます。
テングザルの鼻は大きいほど共鳴器となり大きな声が出せるのでメスにモテます。鼻の長さは10センチ以上になり、伸び続けるそうです。
一方のシシバナザルは、鼻が上を向いていて極端に低い鼻をしています。雨が鼻に入るとくしゃみが出るので雨が大の苦手です。なぜ鼻が上を向いているのでしょうか。凍傷を防ぐためという説も有りますが、私は樹皮の匂いを嗅ぎわけるのに便利なためと思います。生態に不明な点が多く、猿さんに聞いてみないとわかりません。
テングザルの食べ物はマングローブの葉、果実、花、種子、昆虫類、シシバナザルは樹皮、果実、種子、地衣類、昆虫、鳥の卵 などです。
いずれも絶滅危惧種です。森の開発によって住む場所を奪われ急激に減ってきています。また薬にして食べる人間もいるそうです。(◎_◎;)
シシバナザルの親子
両者の体の大きさも70センチくらいでほぼ同じですが、顔が全然違っていて外見はキツネとタヌキほどの差があります。サル類の多様性は人間以上です。それにしてもシシバナザルはかわいいですね。ぬいぐるみを作れば良く売れそうです。
シラサギさま
先日、シラサギが2羽、空高く飛んでいました。真白な姿で優美に飛ぶ姿は美しいものです。シラサギは古来より神の使いとされていて、シラサギを見るのは幸運が舞い込むきざしと言われています。宝くじでも買おうかな。
しかしながら何年か前に読んだ新聞記事にこう書いてありました。ある神社の樹にシラサギの群れが集まり、ギャーギャー鳴いて、所かまわず糞をするのでプロに頼んで追い払ってもらったと。
何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
シラサギは水辺に住み、魚、カエル、ザリガニなどを食べています。糞は今では迷惑ですが、昔の農家にとっては貴重な肥料でした。
また全国各地の温泉にはシラサギにまつわる伝説が残っています。村人がシラサギが体の傷を治しているのを見て、そこを掘ったら温泉が出たというわけです。
道後温泉も下呂温泉も和倉温泉もみんなシラサギのおかげです。シラサギ様は優れたお医者様です。
古代の英雄ヤマトタケルは最期はシラサギになって空に飛び去ったと言われています。
田植え後の稲の苗を踏み荒らしたり、養殖場の稚魚を食べたりするため現代では害鳥のように扱われることも多いシラサギですが、昔のような共生の道をさぐりたいものです。
ヒツジはスーパーアニマル
ヒツジはいつも先頭の者についてゆく習性があります。そのため、自主性が無くて考える能力の乏しい人の代名詞になっています。果たしてヒツジは愚かな動物なのでしょうか?
羊はこの本能が有るため、いつも群れで行動します。オオカミなどに襲われたときには足の遅いヒツジが犠牲になることにより、多くのヒツジの命を守ることができます。弱い仲間を見捨てるのは自己中心と言えなくもありませんが、目だった武器を持たないヒツジにはこの方法しかなさそうです。
しかし小さな音を聞き分ける耳と視野角270~320度の目をもち、頭を動かさずに後ろが見えるため逃げ足が速く、オオカミでもヒツジを捕まえるのは容易ではありません。
広瀬すず ルイ・ヴィトンの顔に
僕の方が上さ。ヴィトンの服だって僕がいないと作れないのだから!
ヒツジは羊毛、羊肉、乳製品など人間の生活に欠くことができない動物です。衣服に多く用いられる羊毛は優れた素材で次のような様々な長所を備えています。①縮れた繊維の中に空気を含み保温性に優れている。②吸汗性、吸湿性に優れているうえ、吸い取った水分をすぐに放出するため衣服の温度を一定に保つ。③表面の膜が水をはじくので、雨がしみこみにくい。④他の繊維にくらべて3~5倍も汚れにくい。⑤悪臭を繊維内に取り込み分解する、など。
すごいですね。これまで愚かと思っていた私がバカでした。これからは敬意を持って接しましょう。
なお羊は草、木の芽、花などを食べています。栄養の少ない草でも体長の30倍(30m)もある動物最長クラスの腸で消化することができます。厳しい自然環境に負けずたくましく生きるヒツジはスーパーアニマルと言えそうです。
ヤギとヒツジ
ヤギとヒツジはどう違うのでしょうか。ヤギには髭があるが、羊にはない。ヤギは尻尾が短いが羊は長い。気性はヤギは荒いが、羊はおとなしい。
またヤギは岩山を登りますが羊は平地を好みます。ヤギのひずめの指は良く開いて岩場をしっかりとつかまえることができます。
ヤギとヒツジの間には稀に子供ができることもあるようなので、親戚と言えそうです。ヒツジが山岳地帯に適応してヤギ(山羊)になったのかも知れません。
岩場で生活すると敵を寄せ付けず安全ですが、中には足を滑らして滑落する者もいて、猛獣はそれを谷底で何日も待ち受けるそうです。ヤギの特殊能力もすごいですが猛獣たちの忍耐力も大したものです。
馬
馬は概して温厚で人間に従順なため戦士の乗り物や、馬車として、また運搬用に広く活躍してきました。現代では娯楽としての乗馬や競馬が人気です。競馬のイメージから馬はものすごく速く走る気がしますが、実は50キロから75キロくらいです。瞬間時速110キロのチーターには遠く及びませんが、持久力に優れていて60キロくらいのスピードなら何時間も走ることができます。
馬の目は顔の真横についていて、しかも瞳孔が横長のため視野が350度もあります。また目の中に特殊な細胞を持つため暗闇でも走ることができます。またその耳は前後左右に動き、かすかな音も聞き分けることができ肉食獣から身を守っています。
馬の瞳は横長
馬の微妙な感情は主に耳で見分けることができます。右の耳と左の耳を交互に逆方向に動かしているときは怒っているときです。また歯をむき出すのは威嚇だそうです。そういう時は危険ですので近づかないように致しましょう。馬は甘いものが好きなのでニンジンやリンゴ、バナナ、ミカンなどをやってなだめるのが良いと思います。
ホオジロカンムリヅル
中央アフリカに生息するホオジロカンムリヅルは頭の毛がカンムリみたいになっている美しい鳥でウガンダの国鳥になっています。
クジャクはオスが美しいですが、ホオジロカンムリツルはオスにもメスにもカンムリが有ります。カンムリの毛は3本の毛をより合わせたようになっていて丈夫です。雨に濡れても型崩れしません。おしゃれで一夫一婦制の品行方正な鳥です。
普通のツルは木にとまれませんが、ホオジロカンムリヅルは足の指4本のうち一本が後ろに向いているので木の枝をつかむことができます。猛獣から身を守るため木の上で眠ります。
雑食で何でも食べます。草むらを脚でごそごそして、虫やカエルが飛び出したところを捕まえて食べます。
アフリカでは富と長寿の象徴とされていてエリート層に好まれます。ホテルや庭の飾りものにしたり、羽を切ってペットとして飼うとか。かわいそうなので、そういうことはしないで欲しいですね。性格は人懐っこく寿命は50~60年です。
巣に近づく草食動物には急降下して、くちばしで追い払いますが、ゾウなどの大きい動物には羽を一杯に大きく広げて威嚇します。羽を広げると2メートル近くになるのでゾウも驚いて退散するそうです。すばらしい。
キリン 親の苦労は大変
キリンは4.5~5.8メートルの高い体、750~1500キロの巨体の持ち主でライオンを蹴り殺すほどのキック力があります。そのため襲う方も命がけとなるため、猛獣も避けることが多いそうです。しかし、子供は弱いので生後1年で50~75パーセントの子供が犠牲になると言われています。厳しいですね。子供を守る親の苦労は大変です。
体の特徴として、頭を下げたとき血液が逆流しないよう首の血管に弁があります。また重力による血管の膨張を抑えるため足の皮膚が厚くなっています。模様は個体ごとに異なります。キリンにせよ虎、ライオンにせよ黄色の柄はサバンナでは目立ちにくく、襲われる方も襲う方も同じような柄をしています。
長い舌は50cmもあって枝を巻き取って、葉だけをこさいで食べます。舌は木の枝の棘や、強い紫外線から守るためにメラニンが多く黒紫色をしています。
乾燥地帯で生きていけるよう水分は葉っぱから取ることができます。また睡眠時間は短く、一日に10分程度眠るだけです。子どもを守るための仕組みでしょう。50キロ~60キロのスピードで走れますが加速が鈍いので、親が長い首で敵を素早く見つけなければなりません。
尻尾はツエツエバエなどの害虫を追い払うためです。しかし細長い尻尾の先にふさふさした黒色の毛が生えている姿が珍重され、アフリカ人のお守り、ステイタス・シンボルになっているそうです。むやみやたらに抜かれると病気になりやすいので、やめて欲しいです。
なおキリンの角は5本あります。(前に3本、後ろに小さなのが2本)。どういう役割かはわからないそうです。しかし簡単な理由です。角が無いとキリンではなくなるからです。
珍獣キンカジュー
先日ある青年が山林で奇妙な生物を見つけました。しばらく見ていると、ついてきます。初めはびびったそうですが、次第に人懐れしていることがわかり、捕まえて近くの交番に届けました。警察でペットショップに問い合わせたところ、逃げ出したキンカジューとわかり、無事引き取られていきました。めでたし めでたし。
私も初めて見た時はサルか宇宙人かといぶかしく思ったのですが、メキシコやブラジルに住むアライグマ科の動物だそうです。雑食で果物、木の実、昆虫、花の蜜などを食べます。長い舌を伸ばして蜜を食べることからハニーベア(蜜熊)とも呼ばれています。
長いしっぽと鋭い爪があって普段は樹上で生活しています。人に懐くためペットとしても売られており価格は20万~40万円ですが人気が出たら高騰しそうですね。
以前「アウトブレーク」という映画を見ました。危険な病原菌を保有するアフリカのサルが米国のペットショップから逃げ出し、感染を広げて大騒動になる話です。大富豪のヒルトン姉妹は飼っていたキンカジューに噛まれたので病院で破傷風の注射を受けたそうです。飼いたくなる気持ちはわからなくもないですが、やはり野生の動物は野生の環境で住まわせてあげたいものです。
映画アウトブレークに出演したサル
ナマズとヒゲ
ナマズは川や池の底の方にいて、岩陰や草陰に潜み、近づいてきた魚や海老を飲み込んだり、泥の中に頭を突っ込んで虫を食べる夜行性の肉食魚です。中には池や湖の主と言われるほど大きなものもいて神様に祭り上げられたり魔物扱いされています。また地震が起こる前には微妙な地磁気の変化を感知して暴れると言われています。鹿島神宮のタケミカヅチのミコトと香取神宮のフツヌシのミコトは要石(かなめいし)でナマズを抑え込み、地震から国を守っておられると伝えられています。
英語ではナマズはヒゲがあることからキャット・フィッシュ(猫魚)と呼ばれれています。ナマズにはウロコが有りません。そのかわりヌメヌメした粘液で体全体をおおい細菌や微生物から身を守っています。
日本に生息する琵琶湖大ナマズは120センチの巨体になりますが、なんとヨーロッパ大ナマズは3メートル、300キロ近くに成長するそうです。古い記録では5メートルのナマズが見つかっています。
大きな口で蛇でも一呑みです。ヨーロッパでは川に落ちた子供や犬が大ナマズに飲み込まれて亡くなることがありました。
日本の池でもヨーロッパ大ナマズが生息しているとの噂もあります。恐いですね。ペットショップで買ったヨーロッパ大ナマズを決して湖や池に放さないでください。
琵琶湖の竹生島では龍が大ナマズになって大蛇を退治したという伝説があります。
龍もナマズもヒゲがあるという点は共通です。ちなみに鯉も大きくなると龍になると言われています。ヒゲがあることと、鯉が勢いよく滝を登る姿を龍が空を飛ぶ姿に重ね合わせたのでしょう。
レッサーパンダ(ジャイアント・パンダの先輩)
レッサーパンダはその愛らしい顔と仕草から動物園の人気者です。その生息地は中国四川省やネパール・インドの山岳部です。竹を主食とし昆虫や卵、果物などを食べています。主に樹上で生活し夜に活動します。おなかや足の内側は黒い色をしており地上から見上げても目立ちにくくなっています。天敵の豹やヤマネコなどに見つからないための天の配剤でしょう。性格は比較的おとなしいです。
パンダと言えばジャイアント・パンダが有名ですが、元々はレッサー・パンダをパンダと呼んでいました。(パンダはネパール語で竹を食べる者)。ジャイアント・パンダ(大熊猫)の発見後、レッサー・パンダ(小熊猫)と改名されました。
同じパンダでも種類は全く異なります。ジャイアント・パンダはクマの仲間、レッサー・パンダはイタチに近い種です。ジャイアント・パンダはおなかが白くてかわいいですね。しかし外見とは裏腹に凶暴で豹よりも強いそうです。
なおレッサー・パンダをアライグマと混同している人がいます。よく見ると顔もかなり違います。一番わかりやすいのはしっぽです。アライグマの尻尾はやや細いですが、レッサー・パンダの尻尾は足よりも太くて先端までモフモフしています。レッサー・パンダの尻尾を参考に枕を作ったら売れるかもね。
上野動物園のパンダ
アライグマ
レッサーパンダ
トンビ 対 カラス
先日、琵琶湖の湖岸を散策した際に、トンビがたくさん大空を舞っていました。トンビが悠然と飛ぶ姿はかっこいいですね。そのとき、一羽のカラスがやってきて、トンビに戦いを挑むかに見えました。一体どうした事でしょう。カラスの方が強いのでしょうか?
その答えはNOです。攻撃的なカラスはトンビにかかってゆきますが、トンビにはそれが煩わしくて逃げているのです。相手にしないと言っても良いのかもしれません。
そもそもトンビは小動物や魚の死骸などを食べていて、カラスを捕食しません。カラスは、そのことを知っているので、ちょっかいを出すわけです。大きな体と太い脚、鋭い爪を持つ猛禽類のトンビのほうが強いのは言うまでもありません。
そのトンビよりも少し小柄なのがタカです。トンビの方が小さいと勘違いされている方がいるようですが誤りです。タカは肉食で空中でも獲物を捕獲します。野鳥、ウサギ、キツネなどがその餌食となります。そのためカラスはタカを恐れるわけです。
大きさの順ではワシ、トンビ、タカ、ハヤブサとなります。ハヤブサは小さいながら獰猛です。カラスなどは、いちころです。
「トンビが鷹を生む」という諺があります。しかしそれぞれの動物には優れたところ、劣ったところがあってどっちが上というものではありません。
もし琵琶湖に死んだ魚が一杯浮いていたら、観光どころではありません。トンビもカラスも最近は人間の弁当を奪ったりするので嫌われることが多いですが、人間側がその環境を破壊していることをまず反省すべきでしょう。
人間もトンビから学ぶ点があります。様々な悪口や意地悪に接した場合、トンビのカラスに対する態度を見習い、取り合わないことが心を守る良き方法かもしれません。
かみほうずの動物2のトンビもご参照ください。
トンビの巣
ハヤブサの急降下
戦闘機や新幹線など速い乗り物の多くに「ハヤブサ」の名が付けられています。果たして、鳥のハヤブサは、どれくらい速いのでしょうか。確かに瞬間的な速度は全動物の中で最速で、降下時には時速300キロ以上になります。しかし普通に水平に飛ぶ時は100キロ程度ですので鳩やツバメに逃げられることもあります。
そのため高い空から急降下して野鳥を太い脚でわしづかみにしたり、叩き落したりして捕えます。猛烈な速度で降下し、獲物をつかむ瞬間に態勢を一瞬で立て直し、浮上できるのは驚くべき能力です。ロケットなら地上にたたきつけられることでしょう。
隼 動画へ
ハヤブサ 動画へ
ハヤブサは相手が大きなトンビであっても、巣に近付いてくると高速で体当たりして落としてしまいます。しかし落とすだけで深追いはしません。
猛禽類の世界には一定の秩序があってむやみやたらに戦わないようです。戦うのは子どもを守るときだけです。戦争ばかりする人間より優れています。
ハヤブサの速度の秘密を研究されたある方によればハヤブサは翼に包み込んだ空気を強い翼の力でジェットのように一気に噴出した後、流線型を取ることで空気抵抗を最小にし加速しているそうです。
ハヤブサと一緒に空を飛んだ男の記録
ハヤブサの体には高速に耐えられるような様々な工夫がされています。
たとえば鼻の孔の奥に丸い突起があることで空気を上手に逃がし、肺を傷つけません。その構造は飛行機のエンジンに応用されています。
また急速降下中に目に瞬膜(シールド)が降りて空気圧から目を守っています。翼が細い形状となっていることも空気抵抗を減らして速く飛べる理由の一つです。
一体だれが考えたのでしょうか?
ハヤブサの親子
クマバチとスズメバチ
春は多くの花が咲くうららかな季節です。蜂たちも花粉を集めに飛び回っています。ミツバチならそう気になりませんがクマバチやスズメバチがブーンと大きな羽音をたてて近づいてくると恐いですね。しかしこの二つの蜂の習性はかなり異なっています。
クマバチは温厚な性質で、余程のことが無いと刺しません。万一、刺されると針が太いので痛いですが毒はミツバチよりも弱いので危険性は小さいです。刺すのは針を持っているメスだけです。目の下に薄黄の三角形があるのがオスなので見分けも簡単です。草食性で主に花粉を食べ、単独行動が多いです。
メスは一度刺すと針が抜けて死んでしまいます。メスが刺すのは命をかけた行為ですので、むやみやたらに興奮させないようにしましょう。また色の濃い服はクマなどと勘違いするそうなので避けた方が安全です。
クマバチのオス
クマバチの名のヘリコプター
クマバチの飛行
一方のスズメバチは花粉の他、昆虫も食べる肉食性のハチです。その毒はきつくて様々な成分を含むため毒のカクテルと言われています。しかも一匹で何度でも刺すことができ、人間や動物がうっかり巣に近づくと群れで攻撃してきます。
一般的にハチは縄張り内に高いものが目に入ると空中にとどまって、観察する性質があります。スズメバチが目の前の空中で静止し、あごをガチガチすると本当に恐ろしいです。その毒が目に入れば失明の危険すらあります。
スズメバチは女系社会です。働きバチはすべてメスで毒針を持っています。そのため、もし見かけたならば叩くのではなく、地面にかがんでやりすごすようにしたいものです。
クマバチはずんぐりむっくりの体に小さな羽を持っていて飛べるのが不思議なくらいです。強い筋肉で羽を上下左右に高速で動かすことで浮力,推力を得ています。飛行機というよりヘリコプターに近いですがクマバチの方が安定性が高くて小回りもきき、勝れているように思います。大したものです。
ト カ ゲ
ニホントカゲとカナヘビとヤモリは日本で代表的なトカゲです。どのトカゲも小さくて毒もないので、こわくはありません。ニホントカゲとカナヘビの違いですが、ニホントカゲは体がなめらかですが、カナヘビはざらついていて、しっぽが胴体の1.5倍ほどあります。子供のニホントカゲは縞模様と青い尻尾が特徴的です。ヤモリは家の壁や植木鉢の陰などに潜んでいて、害虫を食べてくれるので家守とも書かれます。
トカゲで世界最大のものはコモドオオトカゲで全長が2~3メートルになります。鹿、イノシシ、水牛、サル、蛇など何でも食べます。口に毒を持っているので噛まれると血が固まらなくなり失血死します。人間も、たまに襲われて食べられるそうです。恐ろしや~
飼育用として人気のイグアナはペットショップで5千円から1万円くらいの価格で買えます。賢くて人間にも良くなつきます。子供はかわいいですが、3年くらいで急速に成長し全長が1~1.7メートルになります。草食なので比較的安全な動物ですが、エサ代、光熱費(暖房費)が結構かかりますので買う前には十分検討しましょう。手におえなくなっても捨ててはいけません。
ニホントカゲの子供と大人
カメレオンは周囲の色に合わせ、変色する美しいトカゲです。目隠しをしても変色するので、皮膚で色を判断しているようです。ミクロヒメカメレオンは世界一小さい爬虫類で1.6~3cmしかありません。
ペットショップのイグアナ
小型のトカゲは敵に襲われると尻尾を切って逃げます。尻尾は後からまた生えてきます。コモドオオトカゲやワニにはそういう芸当はできません。そもそも強いので、そんな必要はないのです。なおトカゲの尻尾切りは偉い政治家の得意技でもあります。
余談ですが、都市伝説によると地球にはトカゲが進化した動物がいて、人間に化けて地球人を支配しているそうです。本当ならカメレオンよりすごい。まさか。
法隆寺のトカゲ型人間像
地球は我々が支配した
鹿の角と年齢
奈良公園の鹿、かわいいですね。しかし鹿せんべいをやろうとすると、一度に何匹もが体にまとわりついてきて大変です。特に立派な角を持つオスが寄って来ると少しびびってしまいます。
ところでオスの鹿は毎年、角が抜け替わるので、角の形である程度の年齢がわかります。最初の角は枝分かれしていませんが、翌年は二つに、またその翌年は三つに枝分かれします。四歳以上は四つに枝分かれして、それ以降は増えませんが、年々立派になってゆきます。では抜け替わるのになぜ、角切りをするかと言えば、危険防止のためです。万一、怒らせて、大きな角で突かれれば、怪我をしないとも限りません。鹿さんにも機嫌の悪いときがあるのです。
なお宮島の厳島神社の鹿も有名ですがが、餌やりが禁止されているので痩せています。増えすぎないため、野生に適応させるためだそうです。そのせいか結構荒々しいとの噂です。気をつけましょう。
ヘラジカは超巨大
鹿せんべいをもらうため売店にたむろする鹿たち
なお余談ですが世界最大の鹿はヘラジカで大きいものは身長3メートル、体重800キロにもなります。古代には人間も含め、すべてが大きい時代があったという説があり、その生き残りかもしれません。
ダダマスカスヤギ(騙すかす山羊)
「醜いアヒルの子」という話を地でゆくような動物がいます。ダマスカスヤギです。
子供の時は耳が大きくてかわいい貴婦人の様なのに大人になったら顔が大きくなり、あごが突き出て深海魚のような顔になってしまいます。ひょっとしたら古代の人間が遺伝子操作を失敗したのかもと思ってしまうほどです。しかしメスヤギからはたくさん乳が絞れて、また肉質も良いので高級ヤギとされています。
深海魚
逆に昆虫のウスバカゲロウは成長すれば貴婦人、幼児は蟻地獄の恐い虫です。世の中には色々な生物がいるものです。(かみほうず 「貴婦人になった悪魔」参照)
人間はいつでも変われる(お笑い芸人・ゆにばーす はらの詐欺メイク)
変身前
変 身 後
ぼくの子供時代だよ
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